このまえ、給食費を払わない日本の親の非常識を書きましたが、そもそも日本の学校給食って、戦後の食糧難の時期に欠食児童(死語か?)をなくすために始まったもののようです。
ウチの親の話でも、お昼の時間に弁当がないので外に出て行ってしまう子どもがいたりしたそうです。
日本で学校給食が始まったときは、アメリカの援助を受けた脱脂粉乳やパンなど、もらっておいて失礼かもしれませんが、必ずしも従来の日本人にあった食事内容ではなかったと思われます。
その後少しずつ変化していった経緯は、世代ごとに違う給食体験として皆さんの記憶に刻まれていることでしょう。
そしてすっかり飽食状態となったいまの日本では、給食の本来の意味も失われて、親の感覚としては、一食分作らなくてすむお手軽なサービスといったところではないでしょうか。
その費用を払うかどうかという意識の底には、まあ食事なんかどうにかなるといった、食べること自体の軽視があるように思えてなりません。
そんな日本で今、アフリカなどの開発途上国の欠食児童をなくそうというひとつの試みが始まっています。
これまでもunicefなどの団体によるいくつかの救済事業が行われてきたと思いますが、今回のユニークなところは、日本で1回の食事を摂るごとに20円(=アフリカの子どもの一食分の給食費に相当)が寄付されるというシステムです。
http://www.tablefor2.org/
国内および海外の協賛店ではメニューや商品にロゴが付いていて、ちょうどフェアトレード商品と似た感じで気軽に参加できます。
また各家庭でも、ひと月8000円(=20人分のひと月の給食費)食費を減らすことで寄付にまわすことができます。
これは同時にそれだけ食べる量を減らすことでこちらの過食も改善できるといった一石二鳥のアイデアのようです。
日本で食事をする時に、テーブルの向こうにアフリカの子どもたちの食べる姿を想像するというサイトの絵はなかなかいいと思います。
それと日本の給食と違って、ちゃんと現地の食習慣に沿ったメニューを考えて提供しているようです。
材料も現地調達を心がけ、地元の自立を視野に入れているみたいですね。
これまでの援助って、ただお金をぽんと出して終わりで、ちゃんと目的のために使われないことが多かったと聞きます。
現地でのきめ細かなフォローが望まれるところです。
いろんな意味で援助を通してわれわれが反省を促されるシステムなのかもしれません。
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