2011年9月2日金曜日

畑の先生

一昨年、約4年ぶりに畑に入ったとき、地元のおばあちゃんが懇切丁寧に指導してくれました。
畑というのは、場所が違えば土も違うし、土地の気候、周囲の環境等々によって野菜の作り方が変わってくるので、当初からなるべく素直にその土地のやり方に順応しようと考えていました。
土地の野菜作りに一番詳しいのは、やはり地元でずっと畑をやっているお年寄りの方たちです。
いろんな人がいるでしょうが、幸い私が出会った人たちは皆けっして押しつけがましいところがなく、むしろこちらのやり方を尊重してくれました。

こんどの先生も、たぶんもうかなり教え慣れて(?)いるせいか、すぐにこちらの経験度を理解して、あまり余計な口出しもせず、それでいて要点はしっかり押さえているという理想的な指導者でした。
ウネ上げ、種まきの溝ほりなど、私がこれまで我流でやってきたことも、おばあちゃんはひょいひょいと軽い身のこなしで見せてくれます。
おばあちゃんはけっして「こうするんだ」などと言いませんが、私はそばで黙って見ながら心の中で「おおー、なるほど」と何度も感心していました。

彼女のいい所はこちらのやることにもちゃんと興味を示してくれることで、私が植えたズッキーニのことなども知りたがりました。
思えば彼女に限らず、畑をやっているおばあちゃんたちって皆わりと好奇心旺盛で、たいがいこちらの話をこころよく聞いてくれます。
私はどちらかと言えばあまり人づきあいが上手ではないのですが、畑で出会ういなかのおばあちゃんたちとは打ち解けることができます。
下田の最初の畑の師匠が一度、「taoさん、畑にいるときはとてもスッキリした顔してる」と言いました。
畑の空気がなにか特別な作用をするのかもしれません。

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