12月9日の朝日新聞紙上で、脚本家の倉本聰氏がTPP論議に対する見解を述べている。
“土から離れた議論 農業を知らない 東京目線の思考”
「農林漁業は統御できない自然を相手にするところから始まっている。工業は、すべてを統御できるという考え方に立っている。この違いはでかいですよ。統御できるもので勝負して、統御できないものは切り捨てる。そういう考え方が、TPPの最大の問題点だと思えるんです」
「自然を征服できなければ、その土地を捨てて、次の場所へ移ればいい。それが米国流の資本主義の思考じゃないかな。でも、日本の農業は明らかに違う。土着なんです。天候が悪くて不作の年は天運だと受け止め、歯をくいしばって細い作物で生きていく。それが農業の本来の姿でしょう」
アメリカの農業のやり方と日本のそれとでは、そもそも根っこの思想がまったく違っている。
氏はそんな日本の農業をひと言で“土着”と称している。
土地を離れられない、住む土地といわば運命共同体となって苦楽を共にする生き方。
それが実は何よりも揺るぎない、たしかな暮らしの土台なのだと思う。
いままではたしかにそうだった。
だが果たしてこれからもそうであり続けられるだろうか。
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