2012年9月12日水曜日

まずは秋ジャガ

このたび借りることになった畑はあまりに広大なため近隣の仲間たちに次々声をかけている。
皆この春以来何度かご縁を重ねてとてもフィーリングがあう面々である。


畑を借りて早々に秋冬野菜の植えどきが気にかかり、やや慌てて秋ジャガの種芋を園芸店で手に入れた。
種は原則すべて固定種とする予定だが、秋生農園さんもジャガイモは例外のようなのでこちらも倣った。

にしゆたか(メークイーン系、粘質) 4キロ
アンデス(赤ジャガ、粉質) 1.5キロ

以上、ひと家族分にはやや多め、皆(今回総勢6家族でスタート)でやるにはかなり少なめの量だが、とりあえずこれで始めることにした。

植えつけ日を決め、前日に大きめのやつを半分に切って乾燥させておく。
当日は4人が集まり、まずは空いた場所にウネを作る。ジャガイモは水はけをよくするため、やや高ウネとした。

 
自然農は元肥など入れずいきなり植えつける。
ひと穴ひと穴ていねいに種芋を植えつけていく。
切った芋は切り口から芋自体の水分によって腐ることもあるので、やや斜めに傾けて埋めるなど非常に細かい配慮も。


最後は刈った草や蔓を上からかぶせてなるべく乾燥を防ぐ。


この夏はほんとうに雨が降らず、畑の土も砂のようにカラカラ。
翌々日、ほんとうに久々の雨が降ってくれたがその後また晴天つづき。
発芽できるのか心配で、今日の夕方からしばらく朝夕水やりすることにした。


今回自然農の心得がある一人と作業をしたが、性格もあるかもしれぬが非常にゆったりしたペースでひとつひとつをていねいに進めているように見えた。
畑に入ったときは土の質と草の種類などをていねいに観察し、ジャガ畝には豆類らしき草を残しさえした。
こちらが頑張っているように見えるとまあ休めと言う。

これまでひとりで畑と向きあってきたが、こうして人と触れあいながらの畑もよさそうだ。
ひとりでは見過ごしてしてしまうようなことも、誰かの思わぬリアクションで学びにつながるような気がする。
もともとナチュラルな雰囲気の面々だが、畑ではさらに“素”に戻り、いきいきと輝いてくれるような気がしている。

2012年9月2日日曜日

再始動

このブログを始めたのは、菜園を中断しこれからの方向性を探っている時期だった。
書いてきた内容は過去の回想と反芻、記憶の整理の中から生まれてきた思索の展開。(拙い内容だが…)
そのうち土いじりとはまったく?かけ離れた展開になっていったが、思いつきのタイトル「東京を離れて」に自分自身が触発され、自分の“根っこ”を求める旅の様相を呈してきた。

そんな思索の旅も、ご縁のつながりでひとまず着地点を見出すことができたようである。
7月に移住を果たしたあこがれの周防大島の地にけっこう広大な一区画を借りられることになった。
土地は大島としてはごく当たり前にミカン畑だったらしいが、耕作困難となり木を撤去後約10年放置されており、こちらにとっては非常に理想的な状態でバトンタッチされたわけである。

重機で刈った雑草の山

敷地内には鬼太郎が住んでそうな廃屋も

そこでこの際思いきって自然農に挑んでみたいと思う。
幸いまわりにはその道の諸先輩方が揃っているので、彼らも巻き込んで実験農場にしてみたい。

自然農の畑からのおすそわけ
自然農一家のその後
秋生農園訪問
人生は暇つぶし

どこまで人の手を入れずにガマンできるか、ある意味ゼロからのスタートになる。

それなりの規模なので未経験の果樹などにも挑戦してみよう。
梅やあんず、ブルーベリー、それから大島で最近注目され始めたオリーブなど。

そして何より、現在築きつつある地域のコミュニティの一拠点となれば面白いと思っている。
コミュニティ作りにもいろいろあると思うが、自分はやはり食を基本としたつながりが第一と考えているので、この畑で長年のテーマである地域自給への第一歩をまず身近な仲間うちからじわじわと広めていきたい。
自然農のセオリーには反するかもしれぬが、生ゴミ処理なども大らかに受け入れていければ。


これまでひとり淡々と畑に向き合ってきた経験の何がしかが、これからここで活きてくれれば幸いである。
15年(正確には16年になる)、ようやく何かが動き始めた。